膝の内側が痛い原因|半月板だけではない本当の理由とは?
「膝の内側が痛いので病院へ行ったら、半月板損傷と言われました」
「変形性膝関節症だから仕方ないと言われました」
「MRIで半月板が原因なので痛みが治らないと思っています」
このようなご相談はとても多くあります。
確かに、膝の内側が痛い場合、半月板や軟骨が関係していることもあります。
しかし実際には、
膝の内側が痛い=半月板・軟骨が原因
とは限りません。
当院へ来られる方の中にも、
半月板損傷や変形性膝関節症と診断されていても、
膝の内側にかかる負担を減らしていくことで
改善される方がたくさんいらっしゃいます。
今回は、膝の内側が痛む本当の理由についてお話しします。
半月板が傷んでいても痛みの原因とは限らない
近年の研究では、
膝に痛みのない方でもMRI検査で半月板の損傷が見つかることがある
と報告されています。
つまり、
半月板が傷んでいる=必ず痛い
というわけではありません。
実際に病院でMRI検査を受け、
「半月板損傷ですね」
と言われることもあります。
しかし、膝の内側の痛みが必ずしも半月板だけから起こっているとは限りません。
当院でも、
- 半月板損傷と診断された方
- 変形性膝関節症と言われた方
- 軟骨がすり減っていると言われた方
が多く来院されますが、
膝の内側にかかる負担を減らしていくことで改善していくケースを数多く見てきました。
膝の内側には負担が集中しやすい
実は膝は構造上、内側へ負荷がかかりやすい関節です。
さらに、
- 歩き方のクセ
- 股関節の硬さ
- 足首の動きの低下
- 片足重心
- O脚傾向
- knee-in toe-out(ニーイントゥアウト)
などが加わることで、
膝の内側へ負担が集中しやすくなります。
そしてその状態が長く続くと、
少しずつ組織が疲労し、
痛みとして現れてくることがあります。
膝の内側で痛みを起こしやすい場所
1. 鵞足(がそく)・鵞足滑液包(がそくかつえきほう)
膝内側痛の代表原因としてよく挙げられます。
膝の内側の少し下には、
「鵞足(がそく)」
と呼ばれる場所があります。
鵞足は縫工筋・薄筋・半腱様筋が脛骨内側につく部分で、
歩行や階段昇降のたびに負担がかかります。
「滑液包(かつえきほう)」
とはそれらの筋肉、腱、靭帯、骨などが
こすれあわないように摩擦を減らす
クッションの役割を果たしてるところです。
膝の内側というより、
少し下を押すと痛い場合は、
これらの部分が関係していることがあります。
論文・レビューでも「内側膝痛の一般的な原因」とされています。
2. 内側側副靱帯(MCL)
膝の内側には、
「内側側副靱帯」
という靱帯があります。
膝が左右にブレないよう支える役割がありますが、
内側へ負担が集中すると、
この靱帯にもストレスがかかり続けます。
すると、
慢性的な炎症や痛みにつながることがあります。
急性の捻りだけでなく、
慢性的な体重のかかり方や膝の不安定性でも
内側痛として出ることがあります。
3. 内側半月板(MM)
もちろん内側半月板が関係している場合もあります。
ただし重要なのは、
MRIで半月板損傷が見つかっても、
それが必ず痛みの原因とは限らないことです。
無症状の膝でもMRI異常は多く、
ある研究では無症状成人の膝230例中97%に何らかのMRI異常、
30%に半月板断裂が見つかっています。
4. 変形性膝関節症・内側コンパートメントへの荷重増加
変形性膝関節症(OA)の特に内側型では、
歩行時の「膝内転モーメント」が
内側コンパートメント負荷の指標として扱われています。
特にO脚などによる偏った負荷がかかりやすく、
体重の約60%〜75%の負荷が内側に集中することで、
さらに内側への圧迫力が増大します。
研究では、
膝内転モーメントは変形性関節症重症度や内反アライメントと関連し、
内側変形性膝関節症の進行要因としても注目されています。
なぜ膝の内側に負担が集中するのか?
当院で膝の内側が痛い方のお身体をみていると、
膝だけに問題があるというより、
股関節や足首の動きの影響で、
膝がねじれながら使われているケースをよく見かけます。
例えば、
股関節の動きが悪くなると、
歩くたびに膝へ余計な負担がかかります。
また、
足首の動きが制限されると、
本来足首で吸収するはずの負荷を膝が代わりに受けることがあります。
このような状態が続くことで、
膝の内側へ負担が集中し、
半月板や鵞足、内側側副靱帯などが過敏になって痛みを出していることがあります。
痛みの原因は「傷」ではなく「負担の積み重ね」のことも多い
転倒やスポーツによるケガを除けば、
膝の内側の痛みは、
ある日突然起きたわけではありません。
日々の生活の中で、
少しずつ負担が積み重なり、
身体が「これ以上無理をしないでください」とサインを出していることが多いのです。
そのため、
痛い場所だけを揉んだり、
無理に鍛えたり、
強くストレッチしたりするだけでは、
根本的な解決にならないことがあります。
当院が考える膝の内側痛の改善方法
当院では、
膝だけを見るのではなく、
- 股関節
- 足首
- 骨盤
- 身体全体の使い方
を確認しながら、
なぜ膝の内側へ負担が集中しているのかを考えます。
膝の内側の痛みを改善するためには、
「どこが悪いのか」
だけでなく、
「なぜそこに負担がかかっているのか」
を見つけることが大切だからです。
まとめ
膝の内側が痛いからといって、
原因が半月板だけとは限りません。
実際には、
- 鵞足
- 内側側副靱帯
- 半月板
- 軟骨
- 股関節や足首の影響
- 身体の使い方のクセ
など、さまざまな要因が関係しています。
そして共通しているのは、
膝の内側に負担が集中していることが多い
ということです。
もし、
「半月板損傷だから仕方ない」
「変形しているから治らない」
と思っている方は、
一度、日常生活での身体の使い方やクセを振り返ってみてください。
歩き方や立ち方、
階段の上り下り、
片足に体重をかけるクセなど、
普段は当たり前になっていて
気づいていない負担が隠れていることも少なくありません。
そして、
その負担に気づき、
少しずつ身体の使い方を見直していくだけでも、
膝への負荷が変わり、
身体の反応が変わってくることがあります。
もちろんすべての痛みが
すぐに改善するわけではありません。
しかし、
膝の内側の痛みは
「半月板が傷んでいるから」
「変形しているから」
と決まっているわけでもありません。
だからこそ、あきらめる前に、
「なぜ膝の内側に負担がかかっているのだろう?」
という視点で、
ご自身の身体と向き合ってみてください。
そこに改善へのヒントが隠れているかもしれません☺️
もし、自分の体がどうなっているかみて欲しいという方は
お気軽にご相談ください✨
