お盆休み明けに腰が痛くなるのはなぜ?長時間運転だけではない原因とは

「お盆休みに車で長時間移動したら、腰が痛くなった…」

「旅行から帰ってきてから、なんとなく腰が重い…」

「休み中はゆっくりしていたはずなのに、仕事が始まったら腰がつらい…」

お盆休み明け、このような腰の不調を感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

長時間の運転や新幹線、飛行機での移動など、同じ姿勢が続くことは腰に負担がかかる一つのきっかけになります。

しかし、ここで少し考えてみてください。

同じように3時間車を運転しても、腰が痛くなる人と、まったく痛くならない人がいるのはなぜでしょうか?

実は、

「長時間座っていたから腰が痛くなった」

だけでは説明できないことがあります。

腰に負担が集中する理由

私たちの身体は、腰だけで動いているわけではありません。

立ち上がる、歩く、身体をひねる、前かがみになる。

こうした何気ない動作でも、

  • 股関節
  • 骨盤周辺
  • 背中
  • 肩甲骨周辺

など、さまざまな部分が連動して動いています。

ところが長時間同じ姿勢が続くと、身体のさまざまな組織が動く機会が少なくなります。

すると、筋肉や筋膜などの組織同士の滑りが悪くなったり、身体全体の連動性が低下したりすることがあります。

その状態で、

「よいしょ」と車から降りる。

重い荷物を持つ。

帰宅して荷物を片付ける。

翌日から仕事に戻る。

すると、本来はいろいろな場所に分散されるはずの負担が、腰など一部分に集中してしまうことがあります。

つまり、

「3時間座ったこと」そのものだけではなく、その後に身体がどのように動ける状態だったのか

ということも、とても大切なのです。

これが、同じ時間座っていても腰が痛くなる人とならない人がいる理由の一つだと考えています。

夏は「動かない時間」が増えやすい季節

そして、お盆休みの腰痛にはもう一つ見逃せないことがあります。

それが、

夏ならではの活動量の低下です。

今年も厳しい暑さが続いています。

暑いと、

外に出ない
↓
歩く時間が減る
↓
エアコンの効いた室内で過ごす
↓
ソファや椅子で同じ姿勢が長くなる

こんな生活になっていませんか?

「暑いから今日は家でゆっくりしておこう」

もちろん、暑い日に無理をして外出する必要はありません。

熱中症を避けるためにも、暑い時間帯の無理な運動は避けるべきです。

ただし、

身体を休めることと、身体をまったく動かさないことは少し違います。

動く機会が極端に減ると、身体のさまざまな組織が動く機会も少なくなります。

そこへ帰省や旅行による長時間移動が重なる。

さらに休み明けになって、急にいつもの仕事や生活に戻る。

こうした変化も、お盆休み明けに身体の不調が出るきっかけの一つになると考えられます。

では、とりあえずストレッチすればいい?

身体が動いていないなら、

「ストレッチでしっかり伸ばせばいいんじゃない?」

と思うかもしれません。

しかし、

腰が痛いときに、とりあえず腰をグイグイ伸ばす。

これは必ずしも正解とは限りません。

なぜなら、痛みが出ているときの身体は、その場所を守ろうとして筋肉を緊張させていることがあるからです。

せるり療法院では、このような身体の反応を「防御反応」として考えています。

身体が、

「ここは今、あまり動かしたくない」

と警戒している状態です。

その状態で無理にグイグイ伸ばしたり、痛みを我慢してストレッチしたりすると、それ自体が身体にとって刺激になってしまうことがあります。

また、腰そのものではなく、股関節や背中など別の場所の動きが悪くなった結果として腰に負担が集中しているのであれば、

腰だけを一生懸命伸ばしても、根本的な負担のかかり方は変わらない

ということもあります。

どうすればよいの?

せるり流・休み明けの腰痛対策

大切なのは、

「硬いところを無理に伸ばす」よりも、まず身体をやさしく動かすこと。

たとえば長時間座った後なら、いきなり腰を強くストレッチするのではなく、

一度立ち上がって、痛みのない範囲で少し歩いてみましょう。

そして、

肩をゆっくり回す。

身体を無理のない範囲で左右に捻ったり傾けたりして動かす。

股関節や足首を軽く動かす。

こうして一部分だけを強く伸ばすのではなく、身体全体を小さく、やさしく動かしていくことをおすすめします。

ポイントは、

「効いている感じ」を求めすぎないこと。

強く伸ばしたり、痛いところをグリグリ押したりしなくても大丈夫です。

身体に、

「動いても大丈夫そうだな」

と思ってもらうようなイメージで、無理のない範囲から少しずつ動かしてみてください。

大きく動かすことよりも、痛みや怖さを感じない範囲で気持ちよく動かせることが大切です。

また、長時間移動するときには、腰が痛くなってから対処するのではなく、

休憩のたびに少し歩く、座りっぱなしの時間をできるだけ短くする

ということもおすすめです。

腰が痛い=腰が悪い、とは限らない

お盆休み明けに腰が痛くなると、

「長時間運転したから腰を痛めた」

「腰の筋肉が硬くなったんだ」

と思ってしまうかもしれません。

もちろん、それらが関係している場合もあります。

しかし大切なのは、

「なぜ腰に負担が集中したのか?」

ということです。

股関節が動きにくかったのかもしれません。

背中がうまく動いていなかったのかもしれません。

長時間同じ姿勢が続いたことで、身体全体の連動性が低下していたのかもしれません。

さらに、痛みが出たことで身体の防御反応が強くなり、腰を守ろうとして余計に身体を固めている可能性もあります。

だからこそ、せるり療法院では痛みが出ている場所だけを見るのではなく、

「なぜそこに負担が集中しているのか?」

という視点で身体全体を確認することを大切にしています。

お盆休みが終わり、

「休んだはずなのに身体が重い」

「旅行から帰ってから腰の調子がおかしい」

という方は、

痛いところを無理に伸ばしたり揉んだりする前に、まずは身体全体をやさしく動かしてみてください。

それでも痛みが続く場合や、動くことで痛みが強くなる場合は、無理をせず専門家へ相談することをおすすめします。